out

 

 

 

救いようのない毎日が続いている。刺々しい話じゃなくて、こう、暗いトンネルの中を歩き続けているような。ライト片手に出口の見えない筒の内側を歩く。心配事もないわけじゃない。入稿の締め切りは迫っているし、でも今の自分がやれることなんてひとつもなくて、だからこそこうやってあれこれ気を揉んでいる。

ライトというのは比喩で、今の俺が片手に握っているのは酒だ。

檸檬と自分をよく重ねている。やりすぎなぐらいに。二ヶ月ぐらいずっと。彼の握っていた希望が檸檬だとして、それなら俺のは酒ということになるのか。今でこそこうやって酒を買って飲んでいるけれど、それを買う金すらなくなれば、いよいよそれは檸檬になるのだろうか。空想上の未来に悪寒がする。

救いようがない。事実としてそんなこともないはずなのだけれど、でも、水中にいるような苦しさだ。視線の先にある闇が消えない。一向に霧が晴れない。どうにも退屈な未来ばかり待っているような気がする。例えば、創作意欲が湧かない。何を書きたいとも思えない。書きたいことはないわけじゃないけど、今の自分の能力で書けると思えない。行き詰っている。

単純に読んでないからだと思う。めっきり本を読むことがなくなった。それが良くないのだと思う。とにかく。読書に必要な意志が足りていない。多分そういうことなんだよな。一つ一つを分割してみれば、こんな単純なことの集合体だったりする。ちゃんと読書すべきだよな。サボってたけど。やっぱり読み続けるのが必要条件なんだよな。目標を定めてちゃんと読書しなきゃな。春休みの目標にしよう。何冊がいいかな。30冊ぐらいかな。気になって大学生のうちに読んだ本の数を調べてみたら、30冊とちょっとだった。少ないよな。30冊は多分不可能だろうし、20冊にしておくか。

それだけ。