望遠鏡

2019年の幕開けです。

動画見てたら年を越していました。今日は平々凡々な一日の予感がします。歳をとるごとに新年の特別感がなくなっていきますね。これは私の想像ですが来年あたりはいよいよどこかのワンルームでひとり年を越したりするんじゃないでしょうか。

特別なことは何もありません。突き詰めて行けばどうせ365分の1なんだし、普段との差はおせち料理を食べたり屠蘇と称した酒を真昼間から飲んだりするぐらいです。親族の集まりに顔を出すことはありません。そもそも親族で集まる事案すら生じていません。昔はあれこれ言いながらも新年は特別だったのですがね。大学生になって美味いものばかり食ってるから、豪勢なおせち料理のありがたみも薄いです。初詣はいつの間にか行かなくなりました。どうでもいいですけど初詣に行くと言うくせに二回目以降の詣に行かない人ってかなり多いんじゃないでしょうか。

年が変わっても老け込んでいくだけでまるで嬉しくない。でもテレビをつければ誰彼構わず楽しそうにしているから、こちらも浮かれた気分になったりします。浮かれているのはカレンダーをめくるのが楽しいからただそれだけであって、節目を迎えただけで実情は何も変わりません。年を越した瞬間に経験値ボーナスが入るわけでもないし、冬に飲む温かい缶コーヒーは相変わらず美味しくないのです。真っ白な1月のカレンダーが顔を現しても無印良品に150cm幅のカーテンは入荷しないし、間違って買ってしまった左利き用のはさみはもうどこにも行けない。そんなもんです。

どうせ変われないのだからせめて変わったふりをしようというのが人間の考えることです。年が明けるというだけでなんとなく救われた気分になります。落としどころというやつですかね。惰性で続けていた無意味な行為を切り離してしまうための理由になったり、逆に怠惰につきサボっていた習慣を取り戻す理由になったりもします。その意味でも、今日は新年の抱負的なものを列挙したいと思う次第です。ちなみにここまでの829文字はすべて最後の一文のためのお膳立てです。言葉なんてそんなもんです。

 

 

 

 

コミケに行った

抱負の話をする前に、この話題について触れておかなければなりません。さてさて、12/31はコミケ3日目でした。コミケの開催されている東京というのは関西民からすれば遠隔の地と称する他なく、しかしその地理的障壁に負けずに新幹線やらりんかい線やらで例の埋め立て地へと向かうわけです。最後に一般で参加したのは2017年の夏ぶりでしたから、実に一年半ぶりの一般参加という計算になります。じゃあ17年冬と18年夏は何をしていたのかという話ですが、サークル参加してたんですよね。今回一般で参加せざるを得なくなったのはもちろん冬コミに落ちたからです。まだ引きずってます。

そんな中でも不幸中の幸いだったのは、以下のような反実仮想です。

"冬コミに受かってたとして、誰が原稿を書き終えて出していたのか"

想像ですが、誰一人として原稿を書けていなかったのではないか、と思っています。危機感は怠惰への特効薬ですが、やはり限界があります。危機感がいくら募れども一日に10万字とかを書き上げるのは不可能だし、そんな極端な例じゃなくたって無理なものは無理です。誰か一人が書き上げさえすれば最悪一冊の本になりますが、それすら危うい状況で本を作るとなると、想像するだけでもおぞましいです。ポジティブに考えましょう。冬コミに落とされたのではなく、コミケット準備会が最適解へと私たちを導いてくれた。そういうことにしておきましょう。

事実、引きずってる暇なんかないんですよね。それは一秒も無駄にしちゃいけないという若かりし藤原基央ステートメントのような意味ではなく、次のことに目を向けなければいけないという意味です。

シンステですね。

シンステの締め切りは1/4に迫っています。あと3回寝て起きたら締め切りなのです。私は書き上がっているのでいいのですが、他の面々が心配です。このままだと私の個人誌になってしまうので誰か書いてください。お願いします。

にしても私は超遅筆だと思っていましたが、他の方々が一向にssを完成させない(ように見える)のを見ていると、なんとなくそうでもないのかなぁ、と思ったりもします。ぼんやり。多分私以上に暇な人間がいないからなんでしょうけど。二日に一回ぐらいのペースで三条のカフェに課金して3時間で2000字ずつ生み出していた日々を思い出します。

 

話を戻します。

冬コミに落ちた事件を私は引きずっています。仮にそう見えなくても根の深いところで引きずっています。引きずっているように見えるのならあなたの眼が正しいということです。夏コミの達成感から一転、私の心はどす黒いルサンチマンで埋め尽くされました。怒りだったり嫉妬だったり、そんな分かりやすい解消法のあるような感情ではありません。怨恨。それだけです。恨みつらみ。行き場がない。固定装備。呪いのアイテム。ロマサガ2でいうところのプリマチュチュです。プリマチュチュは毒無効という便利な特性がありましたが、ルサンチマンの特性は実害をもたらすことそれだけです。

ルサンチマンはただの怨恨ではありません。弱者の怨恨です。弱者を自称するからには事実として私は弱者なのです。このあたりは夏コミ後にSlackに貼り付けたpdfにも書いた記憶があります。その部分を引用します。

 

二次創作にありがちなことなんですけど、作品が評価されるかどうかというのは内容の是非に無関係なわけです。本を売ることだけを考えた上で大事なことは結局、「誰が登場するか」だとか「どれだけ目につきやすいか」だとか、そういうことなんですよね(自明)。京大アイマス研は別に本を売り上げるためだけに会誌を作ってるわけじゃないので、このまま活動を続けていくのですが、(以下略)

 

要するに我々は弱者なのです。どれだけ内容を鋭くしたとしても、買われなければ意味がない。その「買われるかどうか」という側面において、我々は弱者に他なりません。こういうのは逆の立場から見てみれば分かりやすいです。例えば人がコミケに来たとして、アイマス研のブースにそもそも足を運ぶでしょうか? たまたま通りがかったとして、アイマス研のブースで足を止めるでしょうか? 足を止めたとして、ss本を買うでしょうか? 例えば私なら、(斜に構えているので)アイマス研の本には目もくれないでしょう。現に昨日のコミケではアイマス研島の前を通りがかった記憶すらありません。

本質的に弱者なのです。どれだけ快作を集めた本を作ったとて、アイマス研を標榜し、アイマス研の島でss本を売っている以上、売れ行きの爆発的な伸びは期待できません。問題は売れる売れないではなく、多くの人の手に渡るか否かです。私の求めるゴールはそこにあります。多くの人の手に渡って欲しいのだけれども、理想と現実の差は理論上埋めることができなくて、それはつまり、その差を破壊するようなブロックバスターを開発できるはずがないということです。そんなことはもちろん分かっていて、でも言葉にしたところでどうしようもないから、創作をできることだけで充分幸せだなどと言い聞かせて、そうやって今までやってきたのです。

例のpdfではここから個人誌を出したいという個人的願望に繋がるわけですが、今回の記事はというと、それと同じです。やっぱり私は個人誌というものを出してみたくて仕方がありません。青写真は輪郭がくっきりしています。私はとりあえず今まで書いた高森藍子のssをまとめて、そこに書き下ろしを加えて本にしたいと思っています。そこで立ちふさがるのが表紙問題です。

本の表紙は大事です。人はよく表紙だけで本を買うかどうかを判断します。現実、表紙は内容より大事だったりします。内容よりも妥協をしてはいけない箇所だったりします。誰が登場するかを一目で分かりやすくするために、登場するキャラクターの絵を描くべきです。出来れば。キャラクターの絵を描くなら、上手く描くべきです。もしくは、上手く見えるように描くべきです。

この点です。私が弱者なのは、購買意欲をそそるような表紙を描けないからです。絵が描けないのは当たり前で、そもそも絵を描こうと思ったことがないからです。

解決策は二つあります。一つは、相応に上手くなるまで絵の練習をすること。

もう一つは、絵の上手い人に描いてもらうこと。

一つ目は時間が、もう一つの方はお金が必要です。一つ目について。絵がうまくなるのに数年ちょっとでは済まないし、その頃にはどうにも心変わりしていそうです。コストパフォーマンスのいいのは二つ目です。ただ、完全に自分の想定通りには進行しにくいという欠点があります。どちらにも利点があって、でもデメリットの方がメリットをやすやす呑み込んでしまうぐらいに大きい。そんな具合です。幸いなことにこのふたつを同時進行することが可能なので、絵の練習をしつつ状況次第で誰かに表紙絵を頼んで個人誌を作る、という立ち回りで迎え撃ちたいと思っています。

 

以上のことから、新年の抱負は、

  • 絵をちょっとでも上手く描けるようになる
  • (2019年中に限らずとも、いつか)個人誌を出す

です。よろしくお願いします。

 

 

文章について

一応文章の話もしておきたいと思います。私の眼に自分の文章は常々不完全に映りますが、ある程度のものならようやく書けるようになってきたと思っています。不完全を完全にすることは不可能です。それはどれだけ木を彫刻刀で削っても本物の熊が錬成できないのと同じです。文章を書くことに対してやっと自由になれた気がしていて、あとは好き放題書くだけだと、意気揚々キーボードを叩いていたりしています。抱負と言うともやもやしているから、目標とでも言い換えましょうか。

  • 10万字のssを書く
  • 逆に6000字のssを書く
  • ぶっ飛んだssを書く
  • テーマに沿ったssを書く

このあたりでしょうか。作風の幅を広げたいです。超ド級に長ったらしいものを書きたいし、逆に3日ぐらいで書き終える練習もしておきたい。とにかくヤバいssを書いてみたくもあるし、テーマに沿って書くことの楽しさを知りたくもある。とりあえずは短いのを書きたいです。10万字にふさわしいようなテーマが見つかったら長いのに着手するかもしれません。5万5000字やら6万字やらを書き終えた経験のある今の自分なら絶対に書けるという自信があります。

 

 

 

 

とりあえず今日のところはこんなところにしておきます。続きはいつか書きます。